神戸市立御影工業高校の跡地売却問題で、神戸市が行った売却コンペは随意契約の要件に該当せず違法だとして、神戸の市民グループ「ミナト神戸を守る会」(東條健司代表)が提訴していた住民訴訟の第一回口頭弁論が11日、神戸地方裁判所で行われました。
神戸の市有地で「最後の一等地」と言われた御影工業高校跡地の売却については、地元の要望を反映させるため一般競争入札ではなく、応募企業の開発アイデアを同時に入札する“コンペ”方式が採用されました。
コンペは価格50点、内容50点で採点されましたが、価格で最低の84億円を提示した住友商事グループが内容で最高点を取り、価格で最高の116億円を提示した野村不動産グループをおさえて落札しました。
神戸市は震災の影響もあって、3兆円ちかい借金を抱え、財政危機ともいえる状況なのに、一等地の市有地を32億円ちかくも“安売り”したのです。市民の財産です。なぜなのでしょう。
そこで浮上したのが、コンペ不正疑惑です。コンペが行われる前から、落札企業グループが決まっていたのではないか。そんな疑惑です。
疑惑解明にむけて、市民グループらが監査請求を行いましたが、「コンペは随意契約で、市の裁量の範囲内で問題ない」と棄却されたため、地方自治法に基づいて住民訴訟が提起されました。
同じような訴訟は、地元の「東灘・御影の環境と景観を守る会」が提訴していますが、同一案件での裁判はできないため、共同訴訟という形で併合審理されます。
随意契約ならば、市に損害を与えないよう最高価格を提示した企業グループに売却するのが当然でしょう。なぜ32億円も安い企業グループに売却したのか。議会で説明責任を果たしていない神戸市は、法廷で明確にする責任があります。