8月15日の終戦(敗戦)記念日は多くの人が意識すると思いますが、12月8日の開戦記念日について意識する人は、おそらくそう多くはないでしょう。
もちろん、8月15日に不戦、非戦の気持ちを新たにし、戦争に巻き込まれて亡くなった方々に想いをはせることはとても大切なことですが、この8日は、なぜ日本がアメリカをはじめとする連合国を敵にまわして戦争を仕掛け、その後、どのような戦いを経て、戦争終結に向かっていったのかを改めて考えてみる日にするのもいいと思います。
「世界が忘れてはいけない島がある」
こんなコピーで、1945年(昭和20年)2月から太平洋戦争の大きな舞台になった硫黄島の戦闘を描いた2部作の映画があります。アメリカ側からの視点で描いた「父親たちの星条旗」と日本側からの視点で描いた「硫黄島からの手紙」(ワーナーブラザース)です。
是非とも見ていただきたい映画なので、あえて詳しい内容にはふれませんが、これら2部作の監督をつとめたクリント・イーストウッドは、あえてアメリカ軍が捕虜を簡単に殺すシーンを描くなど、ニュートラルに「非戦」の意思を表明しています。
また「父親たちの星条旗」では、硫黄島での戦闘だけでなく、帰国兵が米軍の宣伝に使われ、二重の苦しみを味わうシーンも描かれ、イラク戦争とダブるところもありました。
さらに特筆すべきは、「硫黄島からの手紙」では日本兵の“特攻”精神を静かに、かつ好意的に描いており、いったん戦争に巻き込まれると、その大きな流れに抗うことができない精神状況をたくみに表現しています。
太平洋戦争に勝利したアメリカは、ベトナム戦争の教訓を生かすことなく、冷戦終結後はとくに“世界の憲兵”のごとく戦争を繰り返し、また敗戦国の日本もアメリカに追随して、戦争に“加担”するような国家再構築をすすめています。
アメリカやイギリスでは、すでにイラク戦争の大義を否定する国民世論や、メディアの動きが強まっています。日本のメディアの責任も大きいと思います。
ちなみに神戸市議会では、何度となく「イラクから自衛隊の撤退を求める決議」が提案されていますが、自民・公明はもちろん、民主まで反対するというありさまです。