2007/8/31
御影コンペ裁判…行政追認の不当判決
「原告らの請求をいずれも棄却する」 「訴訟費用は原告らの負担とする」
阪神御影駅北側にある御影工業高校跡地を32億円も安く売ったのは違法であり、コンペ方式による売却は無効だとして、地元住民らが神戸市長に32億円の返還などを求めた住民訴訟で、神戸地方裁判所の佐藤明裁判長は31日、住民側の請求を全面棄却する判決を言い渡しました。
判決は短い主文が口頭で述べられただけで、佐藤裁判長の声が小さかったため、傍聴者からは「聞こえません」という声があがりました。
あとで原告らに配布された判決文はA4サイズで43ページにのぼっていますが、判決理由はことごとく神戸市の土地売却を追認するもので、まったく"不当"としか言いようがありません。判決骨子は以下のとおりです。
●コンペ方式について
神戸市が土地の利用方法を考案するのは自ずと限界があり、むしろ民間業者の総意工夫と事業能力に委ねるほうがより有効。コンペ募集には、周辺地域の一定程度の住民の意見を表していると考えられる「まち協」の意見を反映させており、価格の有利性をある程度犠牲にしてでも、まちづくりにとって望ましい土地利用方法を提案した事業者を選定した神戸市の判断には合理性がある。
●随意契約について
地方自治法及び同法施行令には不動産の売却を随意契約の対象から排除する明文規定は存在しない。随意契約で相手方を選ぶことが必要不可欠とまではいえないが、事業遂行能力や経営の健全性等を判断できる点においても、条件付一般競争入札に勝ると考えられる
●32億円の価格差について
次点者との価格の差が約32億円と大きな額になっていることにかんがみれば、当選者ではなくて、次点者を選ぶべきではなかったかとの疑問も生じ得るところであるが、審査会でも価格差と事業内容について是非が議論されたうえで当選者が選定されており、しかも価格は参考価格(75億円)を上回り、その参考価格は不動産鑑定評価額をさらに11億円以上上回っていた。価格についても裁量権の逸脱濫用があったとまでは言えない。
このように判決はことごとく神戸市の主張を採用しており、行政追認判決です。
「まち協」の意見が地元の総意であるのかどうか、随意契約が必要不可欠とまではいえないとしながら、土地売却の随意契約を禁止する明文規定がないというのは法令の拡大解釈ではないのか、さらに価格差を議論した審査会は行政寄りのメンバーではなかったのかという原告側の疑問にはいっさい触れていません。
原告らは、さらに判決を精査したうえで控訴を検討しています。
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神戸地方裁判所
神戸地裁の判決文
住友商事などの開発計画
記者会見する原告ら (神戸地裁・司法記者クラブ)
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