2007/9/3

次世代にツケを残すな…借金財政からの脱却

 自治体倒産が現実になった「夕張ショック」から何を学ぶのか。自治体財政を健全化させるために議会は何をすべきなのか。

 議会改革フォーラム2日目は分科会が行われました。分科会は「市民と議会の関係」「討論の広場へのアプローチ」「地域ガバナンスと議会の責任」「都市計画審議会のあり方」など7つのテーマで行われ、林は「自治体財政と議会」に参加しました。

 分科会では、自治体財政の問題に詳しい奈良女子大学名誉教授の澤井勝さんから「地方分権時代の地方財政」について講演がありました。

 地方財政をめぐっては、三位一体改革(国庫補助金の廃止縮小・地方交付税削減・税源移譲)のいっかんとして2010年度をめどにした「プライマリーバランスの黒字化」(借金を除いた歳入と、借金返済を除いた歳出の収支黒字化)などで健全化が求められていますが、 澤井名誉教授は「単なる市場原理主義的な財政改革ではなく、公共性実現の観点を見失ってはならない」とし、行政の効率化と公共性のバランスを議会がチェックする ことが重要であると指摘しました。

 つまり、何のための、誰のための財政改革かという 観点が大切です。

 「アメリカでは市場原理に基づいた民営化がすすめられているが、住民投票や直接立法などにより市民チェックの制度が用意されている」と澤井名誉教授は述べ、日本でも議会はもっと住民参画、住民主権のシステムを担保していくべきだと強調しました。

 さらに住民にもコスト意識を持ってもらうために、さまざまな公共施設や公共財に建設費や経費を表示する「コスト表示条例」を制定してはどうかと冗談まじりの提案もありました。

 震災の影響もあって神戸市もトータルで2兆6000億円を超える借金を抱えています。市民に負担を押し付けるのではなく、市民福祉を維持しながら、いかに借金のツケを次世代に残さないのか、議会全体が中長期的な改革 案を議論する必要があります。