2009/10/1

民主党は“脱官僚”なのに…神戸は現職を推薦

   民主党の小沢一郎幹事長が予定通り1日夕方、神戸市内で記者会見し、10月25日投開票の神戸市長選挙に3選出馬を表明している矢田立郎市長(69)を推薦すると発表しました。現職の出馬にあたって、わざわざ小沢幹事長が推薦を発表するのは異例のことだと思います。

 時事通信によると、小沢幹事長は記者会見で「行政の考え方は明確に自民、公明と違っている」と述べたということですが、それはあくまで政党としての基本政策の違いであって、現に矢田市長自身は前回の市長選で自民・民主・公明の推薦を受け、いわば3党“相乗り”市長なのです。

 その現職市長を推薦するなら、矢田市長のどの政策が民主と共通し、どの政策が自民、公明と違うのか市民に説明する必要があります。2期目の矢田市長と3期目をめざす矢田市長の政策が明確に変わったのでしょうか。

   こういった役所主導の行政にピリオドを打ち、生活者の目線で神戸市政を改革しようと、国内最大のWEB制作会社元社長の樫野孝人さんが46歳の若さで市長選挙にチャレンジ、樫野さんこそ民主党の“脱官僚”政治を地方でも実現できるとして、民主党に推薦を求めていました。例えば、樫野さんは民主党の「国家戦略局」の神戸版でもある市長直轄の「都市デザイン戦略局」を新設し、民間の英知を集めて、神戸市の将来像をデザインしていく方針を表明しており、むしろ樫野さんのほうが民主党の基本政策に共通する部分が多いのではないでしょうか。   

 民主党本部が現職推薦を決めたのは、大阪・堺の市長選の影響が大きいと思います。自民・公明に地元民主が応援した現職が、大阪府・橋下知事応援の新人に惨敗したのですから、ショックは相当大きかったのではないかと想像できます。

 しかし、神戸市民はしっかり見ていると思います。今回、自民・公明は矢田市長を推薦しませんが、この決算市会でも全面的に矢田市長を支持しています。このような“目くらまし”をしても、市民は自民・民主・公明の“相乗り”を見抜いていると思います。市長選挙には共産党から松田隆彦さん(50)も立候補を表明しており、やはり「60年間続いた助役出身市長を変えよう」と訴えています。

 ちなみに神戸市長選と同じ25日に投開票が行われる川崎市の市長選で民主党は、これまで自民・民主・公明が推薦してきた現職を推薦せず、新人の県議を推薦して独自性を出しています。“相乗り禁止”の原則を守ったのだと思います。