2009/10/12

関空・伊丹・神戸…関西3空港をどうするのか

   前原国交相は12日、関西空港内のホテルで、大阪府の橋下徹知事と会談し、2010年10月に再拡張される羽田空港を国際的なハブ(拠点)空港と位置づけ、24時間対応できる国際化を目指す考えを示した。

   また、関西空港については、「関西、伊丹、神戸の関西3空港のあり方を引き続き検討したい」と述べるにとどまった。これに対し、橋下知事は会談後、報道陣に、「関空がハブ化しないのに、(府が関空に)お金を使うのはおかしい。府民生活に振り向ける」と反発、関空への財政支援を打ち切る可能性を示唆した。(12日、読売新聞) 

  橋下知事の政治姿勢はすべて支持できるものではありませんが、国にはっきりモノを言う姿勢は「地方主権」にふさわしいリーダーだと思います。

 林は長年にわたって、伊丹空港の公害裁判を取材してきました。

  あのころは周辺自治体は騒音問題や空港の安全性などをめぐって、こぞって「伊丹廃止」を訴え、最高裁も「欠陥空港」という判断を示しました。

  このため国は「公害のない空港」をめざし、神戸沖や泉州沖などを候補に「関西新空港」建設を打ち出したのです。

  これに対して神戸は公害問題などを理由に神戸沖反対、結局は不便な泉州沖に決まりましたが、利便性の問題で伊丹は国内線中心ということで“なしくずし”的に存続。一方で神戸からは地方線中心ということで、神戸沖の地方空港が提起されることになります。

  神戸空港建設にあたっては「関西に3つも空港はいらない」「空港建設より震災からの生活再建だ」などと反対の声があがり、住民投票で空港建設の是非を問おうと30万人を超える署名が集まりましたが、市会では自民・民主・公明の反対で否決されました。

  ほんとうに日本の航空行政はどうなっているのでしょうか。

  あれだけ地元や全国から反対の声があがった「成田」は利便性の問題などでアジアのハブ空港にもなれず、いまごろ羽田のハブ化なのですから。

  では関西3空港をどうするのか。

  林は、関空建設の原点に戻るべきだと思います。東京一極集中から“関西復権”の意味においても、ドラスティックなプロジェクトを組むべきだと考えます。

  つまり30年プロジェクトでもいいですから、伊丹廃止を大前提に、伊丹跡地を“副首都”に、その経済効果で関空・神戸の負債を返済していくスキームを早急につくり、民間の力を導入しながら具体的アクションプランを提起すべきです。

  もちろん国家プロジェクトになりますが、関西の各自治体はそれぞれの利害関係を乗り越えて、21世紀半ばの関西像を描きながら、東京一極集中の国家からいかに脱却を図るかを真剣に議論してほしいものです。