2008.3.3平成20年予算特別委員会(企画調整)
次期基本計画、ウォーターフロントと環境、医療産業都市構想について
◯主査(芦田賀津美) 次に,林委員,発言席へどうぞ。
◯分科員(林 英夫) 私ラストバッターで,あと20分,最後までもう一頑張りよろしくお願い申し上げます。
以前,都市計画の方々とまちづくりについてお話ししたことがあります。そのときに,これからの都市計画というのは,ハード中心からソフト中心にいくんじゃなかろうかというふうなお話をしました。特にお役所の方々といいますと,一般市民から見ますと,ちょっとまだまだかたいイメージがあって,今後やはりもっとソフトに柔軟にということを申し上げていたんですけども,朝方ちょっと局長にも申し上げましたように,今回,都市計画の方に景観室というふうな環境に配慮したソフト中心のセクションができるということで,大変うれしく思っております。
そういう観点におきまして,本会議でもポスト2010年の神戸はどうなるんだろうかということでお話を伺いました。私としては,市長がこれまで言ってらっしゃる,環境であったりとか,デザインであったりとか,市民参画というのを一体化していく,融合していくというのが今後のあるべき姿ではなかろうかというふうに考えております。
そこで改めてお伺いするんですけども,2010年以降の新しいビジョンづくりといいますか,次期基本計画の策定準備に当たりまして,環境とデザインというものをどういうふうに融合していくのか。例えば環境都市とか,あるいはエコタウンとかというような名称があるんですけども,この融合についてどうお考えかという。あるいは環境に優しいデザインの推進というのを行政がどうリードしていくのかということもあわせてお伺いしておきたいと思います。
それから,きょうはちょっと1枚写真を持ってきまして,これはもう皆さんよくご存じの風景だと思います。ポーアイの神戸学院大学のすぐ前のしおさい公園で,私,何回か行ったんですけど,このヤシの木がどうこうというきょうは話じゃなしに,こちらに風力発電の風車といいますかプロペラがありまして,私はこれが非常に気に入りました。もう一目瞭然,ここに行ったときに,環境に配慮している公園だなというイメージがあって,非常に心が優しくなるような感じがいたしました。もちろん大学とのマッチもしてますんですけども,眼前には海が広がっておりまして,大変神戸らしいロケーションだなというふうなことを感じました。
そういう点で,ウオーターフロントについてお伺いしたいんですけども,今後やはりグランドデザインをつくっていくに当たって,そのデザイン化の中に,いかに環境に優しいウオーターフロントをつくっていくのかということで,例えばソーラーパネルがだっと張りめぐらされていたりとか,あるいは屋上の緑化であったりとか,壁面の緑化であったりとか,それが直接どういうふうに効果がある以上に,やはり行政として,今後のその21世紀の将来を見渡すに当たって,環境にやっぱり配慮をしてると。本会議でも言いましたが,環境に優しいものは美しいものだというふうな価値観を行政がリードしていくべきだと思うんで,その辺のお考えについて,改めてお伺いをしておきたいと思います。
それから,もう1つは,話も出ておりましたが,医療産業都市構想で,私も重要性は理解してるんですが,かかりつけの医者とか,あるいは知り合いのドクターに聞いてみると,高度医療にかなり金使い過ぎじゃないか,神戸市と。あるいは,もっともっと民間の臨床医との連携が必要なんじゃないかと。いやいや,まだまだこれから研究が進んでいくんで,そんな一気呵成にはいかないですよと私説明するんですが,この際ですから,改めて高度医療の恩恵というものを,今後どう広く市民に享受していくといいますか,市民の方が注目しながら,そういうことは行政として必要なんだなということが理解できるような形で推進なさるのかという点と,それから今回知的クラスター創成事業として2億7,000万円計上されています。大阪の彩都ですね,北部にある。そこと連携していくということなんですけども,きょうも広域行政の話出てましたが,どういう形でこれ連携しながら,広域的にクラスターづくりしていくのかということが全くわからない。そういう中での予算計上ですので,そこを改めてご説明をいただきたいと思います。
以上です。
◯中村企画調整局長 林委員のご質疑のうち,デザインと環境の問題でございます。ご答弁申し上げたいと思います。
新たな都市戦略としてのデザイン都市・神戸づくりというのを提示をさせていただいているわけでございます。昨年12月に策定をいたしました,推進するための基本的方針の中の暮らしのデザイン,これの基本方針というのは,デザインに出会い創造性をはぐくむことにより,多様なライフスタイルを尊重し,地域に愛着を感じ,生き生きと暮らせるまちを目指すと,挙げさせていただいております。
環境という意味で見ましたら,まさにここに環境の問題というのも含まれるんだろうなと,このように考えておりまして,ご指摘のございましたエコデザインの積極的な推進,あるいは環境に優しいライフスタイルの実現,これがまさにデザイン都市・神戸を推進していくに当たっての大変重要な取り組みであると,私自身は本当にそう思っております。
そういうために,例えばということでございますけれども,すべての市民の皆さんが環境に配慮した行動や取り組みを継続的に行うことを呼びかけるという意味から,もったいないやん!KOBE運動ですとか,こういうものに引き続き取り組む。あるいは,我が家のもったいないやん宣言制度,さらには,レジ袋の削減に向けた取り組み,あるいは地域でのエコタウンづくりの取り組み,それと関連をしまして,わがまち環境宣言,こういう取り組みというのを役所の方としてもご提示申し上げて,それで市民の皆さんと一緒になってそれを進めていく。市民の皆さんもそういう運動に参画することによって,そういう住まい方をするということがまさに暮らしのデザイン,環境面からの実現になっていくんではないかと,このように考えておりまして,大変重要な点だと思っております。ぜひそういうことで,環境局のみならず,全局を挙げてそういう観点からの取り組みというのも今後進めてまいりたいと,このように考えております。
以上です。
◯足立企画調整局参与 ウオーターフロントのグランドデザインを検討する中で,環境の問題をどういうふうに考えるかということでございますけども,中でも緑については都市の魅力的な空間を形成する上で非常に貴重な資源,資産,要素であるというふうに考えておりますので,少なくとも緑についてはグランドデザインをつくる中で,壁面緑化,屋上緑化,あるいは緑のオープンスペースなりシンボルになるような木をどうするか等々,建設局やみなと総局と連携しながらの中で十分議論していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◯神田企画調整局参与 医療産業都市構想につきまして,高度医療の提供についてのご質問でございます。
これまで,私どもの先端医療振興財団では,例えば先ほども少し触れましたけども,最先端の機器を使いまして,特に今はPETとCTとを組み合わせた機器ががん検診等には一番最先端の機器でございますけども,こちらの方も2機導入いたしまして,がん等の検診をやっております。今年度恐らく約 4,800人程度の方が受診されるんじゃないかというふうに思ってございます。それからまた,がんの放射線治療ということでは,CTとリニアックが一緒になった機器がございます。これCTリニアックと申してます。そういったことで,高度な放射線治療もやっております。さらに,先ほどもちょっと触れましたけども,このたび,民間企業と共同で開発しております4次元の高度放射線治療装置というのがございまして,こちらの方も薬事承認は得られましたので,この春から市民の方々にそういう提供していきたいというふうに思っています。
それ以外にも,カテーテル等を用いまして,開頭,頭を開けるんではなくして,カテーテルを用いまして脳血管治療をやるとか,そういったことをやってきております。ただ,ご指摘ございましたように,まだ市民の方よくご存じないということもあるかもしれません。私どもそういうPRは今後ともやっていきたいと思っております。
それから,また別途,神戸健康科学振興ビジョンの中で,将来新しい中央市民病院を,これを臨床の核にしまして,がんとか移植再生医療等に特化しました医療機関を集積させる,そういった,いわゆるメディカルクラスターの形成というのを提案されておりまして,これは市民をはじめといたしまして,国内外の患者の方々に対しまして,国際的に見て標準化された医療であっても,高度のそういった熟練を要する高度専門医療サービスを提供するということでございます。またあわせて,医療関連企業のそういった事業展開の場を創出するということを目的にしたものでございまして,その取り組みを進めていきたいと,かように思っております。
今,このメディカルクラスターにつきましては,新しい中央市民病院と,その周辺に配置されます高度専門医療機関との連携が不可欠だというふうにされております。お互いにそれの連携を図ることによりまして,中央市民病院の患者さんが標準医療に加えて,適切な高度専門医療を選択できるということもございますし,また一方で,合併症の患者さん等におきましては,高度専門医療機関単独ではなかなか対応が難しいということでございますけども,横に新中央市民があるということで,そういった連携によって適切な医療提供を行うことができるというようなこともございます。今後そういったことの実現に向けて取り組んでまいりたいと思っております。
◯須藤企画調整局参事 それでは,私から知的クラスター創成事業についてご答弁させていただきます。
知的クラスター創成事業は,文部科学省が始めました制度でございまして,地方自治体の主体性のもと,知的創造の拠点である大学や公的研究機関を核として,関連研究機関,研究開発型企業等の参画により,国際的な競争力のある技術を生み出すための集積を目指すプロジェクトでございます。
平成14年度からの第1期事業では,大阪北部彩都地域との連携を条件として採択されたわけでございますけども,今年度から開始されてございます第2期事業におきましては,当初から大阪府とともに共同で提案いたしまして,具体的な事業の推進に当たっての司令塔である関西広域バイオメディカルクラスター本部でございますとか,研究成果の事業化等の内容方針を総括する事業総括を共同で設置しているところでございます。
今回の事業では,大阪北部の彩都地域を中心とした創薬や,神戸地域を中心とした再生医療や移植医療などの先端医療,あるいは治療以前の予防医療を重点テーマとして,創薬分野におきましては供給側でございます研究者の技術シーズをもとに,企業への技術移転やベンチャー設立などの産業化に向けた仕組みづくり,先端医療サービスや予防医療サービスについては,需要側である市民や患者の立場に立ち,研究者や企業の技術を組み合わせて,医療・健康サービスを効率的に実用化する仕組みづくりに取り組んでるところでございます。
そして,両地域において,今,申し上げましたこれらの仕組みを共有いたしまして,企業による新しい医薬品の開発や安全・安心な医療の提供,あるいは科学的な健康づくりの支援を促進することにより,国際競争力を有するバイオクラスターとして発展させることを目指しているものでございます。
また,昨年3月に提言されました,神戸健康科学振興ビジョンでは,ライフサイエンス分野における国際競争力を高めるために,この大阪北部の彩都地域のみならず,医療関連の分析測定機器開発が強い京都地域及び京阪奈地域をはじめとした,関西全体での広域連携の必要性が提案されております。この具体的な取り組みといたしましては,本年1月31日には,京都市との広域連携事業として,両地域で取り組みが進んでございます分子イメージング技術をテーマとした発表交流会及び企業展示を開催いたしまして,京都及び神戸から多数の企業や研究者が参加して,両地域の交流を深めたところでございます。
また,神戸を含む関西地域の産学官の……(発言する者あり)
じゃあ短目にいたします。
あとは関西全体の国際連携の取り組みというのも進んでおりまして,例えばことしの2月に,フランスのリヨン,トゥールーズ,ストラスブルグの3つのバイオクラスターで構成されますライフサイエンス・コリドー・フランスというところと関西とで協力関係の構築に関する覚書を締結してございます。今後,このビジョンの点を踏まえまして,関西全体でのライフサイエンス分野の国際的なスーパークラスター形成を目指してまいりたいと考えおるところでございます。
◯分科員(林 英夫) 最初にお役所はかたいイメージだと言ったとおりで,非常に丁寧にお答えいただきましたけども,私それを今聞いて,じゃあ市民の方にどれだけ説明するかと,非常に自信がないですけども,言いたいのは,今,本当に医療問題が大きくクローズアップされてて,救急医療の問題であったりとか,小児科の問題であったりとか,産婦人科の問題であったり,ドクターが足りない,ナースはどうするんだというふうな中で,高度医療をやっていくというコンセプトについて,もっともっとわかりやすく市民に説明していかないと,お役所何をやってるんだということになるんじゃないかというような趣旨で質問しておりますので,その中身をるる私聞いてどうしようもないので,今,言った観点で,やはりもっともっと市民にわかりやすく,行政として説明していただきたいということを要望しておきたいと思います。
それから,本会議でも中村局長,私の話で,環境と,そしてまたデザインと融合というところで,いろいろとうなずいてくださってて,もうご理解いただいてるなと思って,きょうもそういうようなお話を伺いました。やはり環境とデザイン,環境デザイン都市というのが1つの大きなコンセプトになっていくだろうと。これは何も私難しいことじゃないと思うんですよ。震災の後,本当にみんな苦労してまちづくりしていったわけです。あの六甲とか,あるいは新長田の再開発というのは,ちょっと私はまだどうだったんだろうかというふうな評価はしがたいところがあるんですが,ちょっとこれはもうご存じだと思います。兵庫区の松本地区,これが私どもは本当に代表だと思うんですよ。あれだけの焼け野原になった中で,みんなで力を合わせて──ご存じないですか,松本地区。せせらぎつくって,再生水を使って環境に配慮しながら,またまちの美観も配慮しながら,そしてまた,まちの人たちが市民参画で,自分たちの家の前が汚かったら,もう隣に負けないように掃除するというふうなことが,本当に大きな教訓として生かされてるわけです。全国的にも注目されたわけです。こういった── もっともっと平場の説明で,環境とやはりデザインというものを,もっともっと私たちの生活の中に取り組んでいきましょうというふうなことが必要だと思いますので,その1点だけはもう1度局長のお考えを伺いたいと思います。
それから,ウオーターフロント開発,いろいろとこれからグランドデザインご検討なさると思いますけども,1つだけお伺いしたいのは,例えばエコサイクルといいますか,自転車のような乗り物であったりとか,ベロタクシーのようなものが走れるような遊歩道になっていくのかどうか,そこだけちょっとお伺いしたいと思います。
以上でございます。
◯中村企画調整局長 ご意見として大変よくわかります。神戸市でもかつては,震災前でも,例えばそれぞれのおうちの垣根とかお庭とか,そういうものをきれいにするときに助成制度をやったりした経緯もありますし,また最近では美緑花プロジェクトとか,そういうこともあります。また,文化としては,自分のところの前の道を朝掃いて,きれいにして,水でも打っておくというような文化もあるわけでございますね。そういうものを,大事にするような形で,みんなそういう住まい方をする,そういうまちにしていくということを,申し上げましたように,これ環境局だけの取り組みではございません。もちろん私どもを含めてでございますが,全庁を挙げてそういう視点からの取り組みというのをぜひ進めてまいりたいと。そのことがデザイン都市づくりにももちろん寄与すると,このように考えております。
以上です。
◯足立企画調整局参与 都心ウオーターフロントにつきましては,回遊性の確保・向上というのが一番大事ですし,先ほど来ありますように,歩いて楽しい都心づくりというのも,これもまたこれからの大きなテーマかというふうに考えておりますので,空間さえあれば,ご指摘のような自転車が使える,あるいはゆっくりと歩けると,こういう空間をつくっていきたいというふうに考えております。
◯分科員(林 英夫) もう余り時間がないですけども,本会議でも申し上げましたように,本当に21世紀,これから私たち地球環境をどうしていくんだと。その中で,やはりみんなで力を合わせながら生きていくというのは大きなコンセプトになってきますし,かといって,それだけではやっぱりなかなか自分たちの憩いの場とか,あるいは精神的なゆとりってできてこないので,もう少しデザインにもこだわっていきましょうと。そこには景観も含めて,いろんな自然との共生もあるでしょうし,そういったものをもう1度私たち,どちらかというと取り戻していこうというふうな気持ちだと思うんですね。私は戦後すぐに生まれた団塊の世代ですけども,やはり昭和30年代,高度成長の前というのは,いろいろと貧しいことがあったけれども,みんなやっぱり隣近所,力を合わせながら大掃除したりとか,みんなできれいにしようとか,むだなごみ出さないでおこうというような時代があったわけですから,そういった精神を取り戻しながら,例えばコンビニ行って,私もビニール袋もらいますけど,もう1度──きょう持ってる方もいらっしゃるかもしれませんが,ふろしき持とうよという運動でもいいですし,そういったことがよく北山委員もおっしゃっている心のデザインにもつながっていくんだろうと思いますので,そうした精神的な面もやっぱりきっちりと押さえながら,新しいビジョンをつくっていただきたいと思います。
最後にお願いをして終わりたいと思います。