2008.3.13平成20年予算特別委員会総括質疑
敬老パス問題、エコ環境都市、超高層マンション防災対策について
◯委員長(植中 進) ただいまから予算特別委員会を再開いたします。
なお,先ほど大かわら委員外8名から,予算の編成替えを求める動議及び第38号議案須磨海岸を守り育てる条例の件に対する修正案が提出されましたので,お手元に配付いたしておきましたから,ご了承を願います。
それでは,休憩前に引き続き,質疑を行います。
林委員。
◯委員(林 英夫) それでは,あと,私含めて3人になりましたので,もう一頑張りよろしくお願い申し上げます。
総括質疑に入る前に,市民の皆さんに,そして市長はじめ市役所の皆さんに一言申し上げたいと思います。
このたび,私たちの同僚議員が国税徴収法違反容疑で神戸地検に逮捕されたことは,まことにざんきにたえません。2年前の村岡事件を教訓に政治倫理綱領をつくって,議員1人1人が誓約書にサインをしたにもかかわらず,本当に残念な事態になっています。市民の皆様から信託を受けた議員として,今後さらに,どう信頼を取り戻していくのか,議会を挙げて,もう1度原点に立ち返って,政治倫理の確立や事後対応に向けた取り組みを強めていくべきだと考えております。市民の皆様に,そしてまた,市長はじめ市役所の皆さんに改めて,議員団としておわびを申し上げます。
では,まず私の方から総括質疑,3点に絞ってお伺いいたします。
きょうはずっと朝から敬老パスでいろいろと議論が行われてまいりまして,市長からもお考えをお伺いいたしました。私どもの会派といたしましては,1年間凍結をしまして,ぜひともこの制度について,地域的に公平で,あるいは透明で,さらには本当に使いやすい,よりよい制度にしていくために検討してはどうだろうかというふうな立場をとってまいりました。
その中で,きょうは市長から,スキームの話であったりとか,あるいはどう激変緩和をしていくのかというふうなお話を伺ったりとか,さらにはとにかく議会の意向も受けて,民間バスの方ともう一頑張りしてみようというふうな,何回でも行くんだというふうなお話を伺ってきたんですけども,るるこれまでの経過をお伺いしてて,どうしてもやはり民間バスに対する補助が今必要と言うならば,例えば乗れば乗るほど利用者の負担がふえるというような,今のご提案の100円方式であったりとか,あるいは小児料金方式ということじゃなしに,京都方式のように年収によって,例えば5,000円であったりとか,1万円のフリーパスを利用して,ある意味利用者から見れば,乗れば乗るほど,外へ出て元気になっていくというふうな制度,これが本当にフリーパスの–これまでやってきた敬老パスの精神ではなかろうか。
こういった収入を,当面民間バスの補助に上積みしていくと。さらにその後のスキームとして,じゃあ公営のバスとか–市バスをどうしていくんだというのが,第2段階として考えていったらどうだろうかというようなことを私どもは考えております。この点について,市長のお考えを伺いたいと思います。
それから,次の問題は,ポスト2010ビジョンということで,本会議の中でもいろいろと市長からお話を伺いました。特に私,環境であったりとか,デザインであったりとか,市民参画ということも申し上げまして,局別審査の中では,環境とデザインの融合という点で,もう皆さんご存じですけども,ポーアイのしおさい公園の例を出しまして,船が泊まって,海があって,プロムナードがあって,大学があって,その前に風力発電の風車,プロペラがあるんです。私はもう,これがやはり最高のデザインの融和ではなかろうか。ここへ行くと,環境に配慮した公園なんだなということが一目瞭然でわかる。そういったふうな,今後デザイン的な配慮が必要ではなかろうか。
これがやはり行政として今,誘導なさってるんですけども,今度ちょっとこの写真を見ていただきたいんですが,ちょっと公園のような形になってて,これは広場で,全面的に芝生を敷いてあるんです。これは外国かというと,そうじゃなくて,お隣の三田市なんです。フラワータウンの中にある,アルカディア21という,21軒の民家があって,それぞれ皆さん土地を出し合って,住民の皆さんでこれを管理なさっている。行政は何をするかというと,固定資産税の減免をなさってるんです。そういうふうなインセンティブをつけながら,いかに住民参加で環境をよくしていくのか。これを見ますと,真ん中に石でかわいいオブジェがあったりして,ほんとに自然に溶け込んだ,ある意味では日本でなかなか見られない風景かなというふうな感じがするんです。
そういった点での,今後行政がいかにインセンティブをつけながら,環境とかデザインとかというのを市民に広げていくのか。例えばイギリスでは,行政とか企業とか住民が一体となって森を再生させていく,コミュニティ・フォレストというふうな運動がありますし,あるいは省エネ住宅を6つ星から星1つまでランク分けをして,行政と企業がそういった形で省エネ住宅を広げていって,例えばそれを買った人は財産価値がまたついていくというふうな,そういったふうな形で省エネ化を進めていくというふうな方式もあるかなと思うんですね。
そういった中で,やはり神戸市でも,例えば今ある風致地区の拡大とか,あるいは緑地率を拡大していくとかという方法で,市民が行政とともに歩調を合わせながら緑を保全していくというふうな仕組みをつくっていったりとか,あるいは屋上緑化とか,壁面緑化とか,ソーラーパネルなどに対して何らかのインセンティブを与えていくとか。さらには,ポスト2010年の都市像というものを,やはりそういった中で環境とデザインと市民参加というふうな観点で考えていくに当たって,やはり何らかのそういう仕組みづくりであったりとか,例えば市長が企業誘致のときに,いろいろとインセンティブをお考えになるというふうな,同じような発想で環境をデザイン,市民参画というふうな中でのインセンティブのつけ方とか,あるいは市民参加をうまく利用していく,そういった中でのまちづくり,そういうふうな点で言うと,どんな設計ができるんだろうかと,その辺についてご見解を伺いたいと思っています。
それからもう1つは,ずっと私もお話ししてまいりました,超高層・高層マンションの防災・減災対策です。
これはちょうど去年の9月だったと思うんですが,常任委員会で初めて言わせていただいて,危機管理監は調査段階であるというふうにおっしゃって,なるだけ検討していってくださいということで,今回ようやく本当に真剣にお考えいただいて,地域防災計画に追加すること,これが明らかになりました。
大変そういった点では進んできたなという感じがするんですけども,あと超高層などに,例えば前も言ってましたように,食糧とか水とか,あるいは簡易トイレなどを備蓄する,そういったこととともに,備蓄庫であったり,保管庫というものを設置を義務づけていくような形,これを,建設の指導要綱を超えて,やっぱり全国に発信できるような条例化を目指してはどうだろうかというふうなことについて,お伺いしたいと思います。
以上,3点でございます。
◯矢田市長 それでは,私の方から,2点ほどについてご答弁を申し上げます。
まず,敬老優待乗車制度の関係につきまして,今,1年凍結という案もあるし,またフリーパスというふうな制度でもって,様子を見ながら進んでいくというのはどうかという点の,2点ほどのお尋ねであろうと思っておりますが,まず制度そのものの現状について,少し再度触れさせていただきたいと思いますが,申し上げておりますように,制度をつくってから,これに対して投入してきた予算そのものが,事業者が拡大する中で横ばい状態ということは,これはもう以前から申し上げているとおりでございますけども,そういう中でこれからの高齢化の進展等を踏まえて,交通事業者もそれに応じて対応ができるような,そういう仕組みを構築するということも重要でございますけれども,税でもってすべてを続けていくということは,現状の財政状況を見ましたときに,今後のそういう高齢化が進んでいくという観点からも大変困難な点があるということで,懇話会からの報告もされておるわけでございますんで,そういった点で,制度が破綻しないように現状の制度を維持・継続していくことが大事だという点で申し上げておるわけでございます。
そういった中で,フリーパスの方式についてのお考えをご提案いただきましたけれども,これは他都市で,京都のみならずさまざまな都市で,フリーパス制度というのは採用されていらっしゃいます。そういったときに,このフリーパスの制度については,おっしゃいますように,所得に応じて刻みがある都市もございますし,また違うやり方をされてるところもあるし,また交通事業の形態が少し違うというところもございますんで,一概に比較するのがちょっと難しいかもわかりませんけれども,確かにフリーパスでやっとる都市というのは結構あるわけでございます。
ただそういう中で,現状フリーパスでやってきたけども,やっぱりちょっと制度を見直さないかんなというふうに検討されてる政令指定都市もあるようでございます。そういう中で,我々今回,こういう制度を維持・継続させていくためにどうしようかというときに,もちろんこの制度も検討はしてみたわけでありますけれども,そういったときに,利用頻度の差がございますんで,そういう点も踏まえて考えたときに,例えば,今ご提案しておりますような内容でお乗りいただくとしますと,31億円という額が利用者のご負担で,残り35億円が税からの投入ということになるわけでありますけれども,そのときに,この31億という額を,今交付させていただいております方が16万5,000人,現状いらっしゃるわけですね。これを割りますと,大体お1人,年間1万9,000円ご負担いただかなあかん。そういうふうになりますんで,そうすると,ちょっと私の方から申し上げております低所得者対策というところの制度と,それから高頻度の定期の半額割引という点と比較すると,こちらのフリーパスの方が,単純平均しますと,かなり負担の率が高いということになりますので,そういったフリーパス制度をやる限りは,やはり刻みをつけていくということを視野に入れますと,今,現状は378万円超えると3万円いただいていますけども,その辺がもっと刻みが出てきて,しかも最上位の方が高い額にしないと,低所得の方の額の–さっき来お話がございますような,そういう低所得者の方の額を維持しようとすれば,非常に開きが出てしまうということもございますんで,その辺がいかがかなという気も少しいたしておりまして,他の都市でもそういうことを背景にして,制度をちょっともう1度検討するという都市もあるということで聞いてございますんで,そういう点が果たして,それで皆さんとしてほんとにいいのかなという点もあるということでございます。
それから,先ほど三田の例を引き合いに出されまして,環境デザインに配慮する,そういったまちづくりに対するインセンティブの話がございました。これに対しましては,実は神戸市の場合も,そういった公園のお話が1つございましたけども,昭和51年に,神戸は市民公園条例というのをつくってございまして,その中で,遊休地を所有者の善意で3年以上無償でお貸しいただく場合,それを公園にするというときには,地元の住民が管理者となりまして,そして市がそれに付随する,例えば遊具とか,その他の施設的なものを整備するということで,その際に,土地の所有者,この方々には固定資産税と都市計画税を免除をしようというふうな制度を実はつくってございまして,それにさらに管理をしていただく市民の皆さんの管理会ですね,そういうところには一定の助成もしようかというふうなことをやってございますんで,そういう点で,これを生かしていただくというのも1つの方法かもわかりませんね。
それで,将来考えますと,おっしゃいますように,環境とかという中の緑というものは,以前も本会議で申し上げましたけども,大変重要な要素でありますし,また今進めておりますポートアイランドなんかのそういう進展に伴う修景についても,もっと緑をふやしていかないといけないなということで,実は企業の方からご寄附をいただきまして桜の木を植えたとか,あるいはさらに緑化をもっと進めていくんならば協力してあげようということで,植えていただいたりしておりますんで,そういうような,ほんとにみんなの気持ちが集まってくるようなことがまず最初かなと。
それに加えて,おっしゃいますような,やっぱり例えば個人のおうちでソーラーをつけるとか,あるいは壁面緑化をするとかいうふうなことも重要なことになってまいりますんで,それに対しては,現状,県民緑税がございますけども,これが屋上と壁面の緑化については,どれだけやるかという平米の制約があるようですけれども,これが補助対象になっていまして,500万円まで補助しようというふうなことで,これはもう全県的にできるようになってますんで,そういうものがやはり私は有効ではないかなという気もしますし,またその他の大規模建築物においても,そういう緑化をする場合には別のそういう届け出をしてくれれば,それに対応しますよというふうな制度もあるようでございますんで,そういったものをできるだけ使って,さらにまた省エネについても,そういう制度が届け出をしていただければというふうにもなっておるというふうに承っておりますんで,そういうものも使っていけるのかな。
それと神戸市で,実は省エネの問題に関しては,神戸市建築物総合環境性能評価というちょっと何か舌かみそうな名前でありますが,それをつくってございまして,これは特定建築物の場合になりますけれども,それに対して評価をしまして,そして例えば空調効果を高めるような装置をつけたとか,あるいは節水の装置をつけたとか,あるいはソーラーをつけたとかいう場合に……
◯委員長(植中 進) 市長,発言中大変申しわけございませんが,あと,彼に与えられたのが5分しかございません。済みません,簡明にお願いします。
◯矢田市長 済みません。そういう点で,これを推奨していくような基準をつくったというふうになってございますんで,これは,これからさらに伸ばしていかないといけないと思います。
ちょっと中途半端になりました。
◯梶本副市長 高層マンションの防災・減災対策ということで,食糧の備蓄,あるいは避難所の設置など,マンションの建設要件として条例化すべきだと。全国のモデルケースになるような取り組みを行うべきだと,こういったご指摘でございますけれども,高層マンションの防災・減災対策の中で,先ほどご指摘いただきましたように,ことしの6月の地域防災計画の中で,高層マンションの防災・減災対策を取り入れた形にしてまいりたいと思っておりますし,先般の本会議の先生のご指摘も受けまして,庁内の建築,福祉,地域コミュニティ等にかかわる職員によりまして,高層住宅防災対策検討会,こういうものを今立ち上げたところでございます。こういったところへお互いに知恵を出し合いながら,マンション住民の備蓄,あるいは地域コミュニティ活動の必要性など,テーマを設けて啓発を検討してまいりたい,このように思っております。
ご指摘の条例化ということでございますが,東京都の中央区で,市街地開発事業指導要綱に基づいて,マンション開発事業者に対してさまざまな防災備蓄倉庫の設置なり,エレベーターの耐震化,あるいは地域住民に配慮した対策ということで,広場や屋内空間を利用した避難場所の整備等を指導している例がございます。
ご指摘のように,こういった指導規制,こういったことについて条例なり要綱,こういったものによる規制というのも1つの考え方ではございますけれども,今まだ全国的に,こういった高層マンションに関する規制といった点での条例化をした都市はほかには聞いておりません。したがいまして,この条例・要綱による規制につきましては,特に市民に対してさまざまな制約・義務を課す,こういった点もございますし,そういった点で,多面的かつ慎重に検討を行う必要があるんではないかと思っておりまして,むしろ条例化というよりも,条例化ではなくて,市民みずからが防災・減災の観点に立って,例えば家具の固定,あるいは食料品の備蓄等について継続的に取り組んでいただくということが減災・防災につながっていく,重要である,このように考えておりますんで,そういった点で,むしろ個人だけではなく,マンションの管理組合,コミュニティが一体となって取り組んでいけるよう,しかも具体的なそういう行動に結びつくような仕組みをこういった検討会の場等々を通じまして,今後検討してまいりたいと,このように思っております。
以上でございます。
◯委員(林 英夫) もうほとんど時間がないと思うんですけども,1点だけ,敬老パスで市長から,フリーパスのお話,今聞いたんですけども,やはりその内容に民間バスの方とともに,市バス・地下鉄の方の補助もやっぱりお考えになりながら,デュアルでお話しなさってるという面がありまして,私たちは提案してるのは,とりあえず,ずっと市長がおっしゃってたように,民間バスからの要請が強かったとおっしゃってるわけですから,そこはある程度やっぱり行政としてもこたえていくべきだろうから,そこを何とか当面の第1段階として乗り切りながら,あとトータルにもっと制度整備をしていったらいいんじゃなかろうかということでフリーパスの提案してるわけで,市バスについてもずっとこれまで経営改善なさってて,単年度黒字出たところですし,ちょっと当分そこの様子を見ながら,もちろん政府からの財政健全化の要請もあるというようなお話もありましたけども,様子を見ながら,とりあえず民間バスとの話をつける上で,そちらの方の話もうまくいき,そしてまた利用者の負担も少なくしていくという,何かそういう中間的ないいアイデアがないんだろうか。
そこで,私たちはやはりフリーパス制度というのが一番ある程度公平的に,頻度があるとおっしゃいましたけど,やっぱり敬老の精神で,乗れば乗るほど安くなる。それじゃ外へ出ていこう,お孫さん連れて出ていこう,ボランティア出ていこうというのが,やっぱり私はこれ,制度の本来の精神だと思うんですよ。制度破綻が起きるかもしれないとよくおっしゃいますけども,どんどん–これ利用者が減っていっては,ほんとに制度そのものが破綻してしまいますし,精神すら破綻してしまいますので,そこのやはり今の状況を考えてどう乗り切るかというのが政治家の決断だと思いますので,もう1度市長のご見解伺いたいと思います。
◯委員長(植中 進) 済みません,もう時間過ぎておりますけれども,市長,端的によろしくお願いいたします。
◯矢田市長 ちょっとご参考に申し上げたいんですが,実はこのフリーパス制度は,京都,横浜,ほかもやっとるとこありますが,ちょっと資料をとらえたもので,京都の事例ちょっとご紹介しますと,実は住民税非課税の方,これ3,000円しかお出しいただかないんですけれども,実は取りに来られた方,半分なんです。それから,所得が700万円未満の方は1万円お出しいただくようになっとるんですが–京都の場合–それでも大体半分なんです。ですから,これ一概に,土地柄もあるんかもわかりませんけれども,どうなのかなという感じもちょっとしとるんで。
私の今申し上げております形は,確かに民バスの事業者にとっても,実は収入に見合うものに,フリーパスの場合でしたらなりませんので,かなり低い額になりますので,果たしてそれでうんとおっしゃるかどうか,これちょっと自信が持てませんね。今までの進めてきたスキームが前提になっておるもんですから,ちょっとその辺,こういう意見もあるんだということはバス協の方にもお話ししますけども,かなり今までぎりぎりやってきてますんで,そういう点での–やはり事業者としての立場というものを少し考えないといけないかなと思いますんで。
◯委員(林 英夫) どうもありがとうございました。